Archive for 10 月, 2006

28
10 月

お知らせ色々

   Posted by: wine    in vin et cuisine  A.k.の話, ワイン会

 いつもブログを読んでいただきまして、ありがとうございます。

 今日はお知らせです。

 まず先日ブログでも紹介しましたワイン会です。残り席が2名様となりました。今回のテーマはスペインです。テーマとしてもとても面白いテーマで、かなり面白いワインも出てきますので是非是非お待ちしています。で、これから一週間、ワイン会の準備のため、ブログの更新が少し緩やかになります。ワイン講座を楽しみにしていただいている方、どうぞ少しだけお待ちくださいませ。

 もう一つ、ボジョレーヌーボーの季節まであと少しになってきました。vin et cuisine  A.k.もヌーボーを入れますが、どうぞお客様のご希望をお知らせいただけたら幸いです。珍しいボジョレーが飲みたいとか、飲み比べがしてみたいなどのご希望をお知らせください。楽しい企画を考えます。 

 いつもありがとうございます。

 

 ブルゴーニュと一般に言った場合、イメージするのはコート・ドール地区です。コート・ドールは黄金の丘という意味で、シャルドネ種という葡萄の木が秋になって紅葉すると一面の黄色。斜面は日に照らされて黄金に輝く!というわけでコート・ドールといいます。

 コート・ドールは大きく分けて、北側のコート・ド・ニュイ(以下ニュイ)とコート・ド・ボーヌ(以下ボーヌ)に分かれます。一般にニュイの方は赤ワインが良いものが作られ、ボーヌの方は白ワインに価値があるといわれています。

 ニュイは、ジュブレ・シャンベルタン村、モレ・サンドニ村、シャンボール・ミュジニー村、ヴジョー村、そしてヴォ−ヌ・ロマネ村に、ニュイサンジョルジュ村と続きます。他にもいくつか村があるのですが北から順番に大体有名な村を書いてみました。

 それぞれの村に、そして畑に、特徴があるといわれています。地層は複雑に入り組み、気象条件はほんの少し場所がずれただけで違ってきます。以前ブルゴーニュを訪ねた時、通訳をしてくれた方が、“今日はこうやって見える範囲すべてが晴れているけど、昨日なんかはあっちの丘で雨が降っていて、こっちは晴れていた。そんなことは当たり前のように起こるんですよ。”と教えてくれました。

 さらに畑ではあちらの畑は日当たりが良く、こちらは良くない、こちらの畑は風の通り道で、こっちは違うとか、大まかに畑ごとの違いを分け、さらに微生物相に違いがあるとかして、もっと細かく分けたりします。

 いったいなんでそんな細かいことをいちいち考えるのかというと、現象面で確かな違いが出るからです。こっちの畑は甘い葡萄が取れるとか、こっちの畑の葡萄は病気になりにくいとか、そんなことがわかるたびに生産者はそれぞれの畑の違いを考え、それを特徴として、ワイン作りに励んできたのです。

 グランクリュ、プルミエクリュ、村名畑に広域ブルゴーニュ産と、クラスを分けることによってワインを区別することはこういうことを基礎に出来てきたわけです。

 次回はニュイの村の個性を探っていきます。

 今日からブルゴーニュに入ります。

 ブルゴーニュ地域はいくつかの地区に分かれます。一番有名なのがコート・ドール地区、他にはコートシャロネーズ地区にマコン地区、そしてシャブリもブルゴーニュに入ります。

 ブルゴーニュは、白と赤のワインが作られており、一般に白はシャルドネ種、赤はピノ・ノワール種から作られます。それぞれ一番有名なものをあげれば、白はモンラッシェ、赤はロマネ・コンティ。それぞれ同名の畑から作られます。

 シャブリでも書きましたが、ワインの味の決め手はミネラル、そしてそれを生み出す土壌を理解することはブルゴーニュではとても重要になってきます。道を一本隔てただけで、一本で何万円も違ったりするのです。それぞれの畑には明確な違いがあるのです。

 一般に白の素晴らしいワインは白っぽい色合いの土で、白亜質の土壌から生まれるとされています。赤は泥灰土といわれるような地質が石灰岩と交じり合ったところがよいとされます。前にシモン・ビーズさんという作り手を訪ねたときに“赤ワインは赤い土から、白ワインは白い土からできるんだよ。”と教えていただいたことがありました。

 それからブルゴーニュでは作り手を知ることもワインを理解する大切な要素になります。素晴らしいワインはやはり素晴らしい作り手から生まれます。一般にブルゴーニュはボルドーと違ってオーナーであっても畑にでて、葡萄を作り、自分の手でワインを醸造します。ですから、つくり手さんは何から何まで知っています。みんなワインが大好きで、しかも博識です。勉強して行かないとほんとに相手にしてもらえないんですよ。

 さて、次回からはもう少し細かくブルゴーニュを見ていきます。

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 シモン・ビーズ当主のパトリックさん、サヴィニー・レ・ボーヌ村のトップ生産者です。

22
10 月

ワインと音楽

   Posted by: wine    in ワイン小話

 ワインについて語るとき、“ビロードのマントをまとった・・・が”とか、“荘厳なたたずまいの御殿の中で、瀟洒な・・・”とかのなんだかよくわからない、まどろっこしい表現をするときがあります。そして、それをしないとワインは飲んではいけないのではないか?のようなイメージがあって、ワインを飲むことを敬遠するようなところが一般にあったりします。

 もちろんそんな表現はいらないし、それはワインをわかっているかどうかとはまったく関係がないのだけれど、一方でそんなことが本当にいえたら良いなーと思うのも本当だと思います。ワインをただの“酒”としてうまければ、酔えればただそれで良し!とするのもつまらない気がします。

 “神の雫”というワインの漫画があって、その中で主人公がワインを一口飲むと突然クレオパトラに会ったり、チベットの寺院に入っていったりしちゃうのですが、もし、ワインを一口飲んでいきなりそんな世界にいけるのなら、楽しいに決まってますよね。

 じゃあ、そんなような感覚が本当にあるのかというと、あると思います。ただ、とってもデリケートな話でもあると思います。想像力が豊かで、いつもいろいろなイメージが浮かぶ人は別にワインでなくとも何か刺激があると一人でどこかに行ってしまうでしょうし、そういうのが苦手な人はどんなにすごいワインを飲んでも駄目な気がします。

 それに同じワインを同じシチュエーションで飲んでも、人それぞれ感じ方は違うわけですし・・。 

 ワインを飲んでいて、素晴らしい飲み手と一緒に飲むのはとても楽しいことです。例えばその人が“こんな感じがするよ”とワインについて語ったら“ああ、なるほど!”と思えたり、自分が飲んでいて、“こんな感じがする”と思っていたら、“本当だね!”というように共感してくれたりします。まるでワインを一つの絵画や音楽のようにして、楽しい芸術鑑賞をしているようです。

 ワインは会話を生むお酒ですね。

 では、そんな時に引っ込み思案にならずにどうしたら楽しい意見が言えるようになるかといえば、僕のおすすめは音楽です。

 自分の好きな音楽をワインと合わせてみてください。ロックとかの激しい音楽にブルゴーニュの繊細なワインはたぶん合わないです。味がしないかも・・・。でも、ひょっとしたら、カリフォルニアのジンファンデルで手軽なやつなら楽しいかもしれないとか、そんな感じで自分なりにあわせてみるのです。一人であるいはおうちに帰ってパートナーとそんなことを試しながら飲むワインは結構楽しいものです。

 僕はガーシュインの軽快で心地のよい、そして楽しい音楽が好きです。そんな音楽は繊細でわかりにくいブルゴーニュとも楽しく飲めちゃう気がしたりします。内気で難しいブルゴーニュさんを陽気で快活、だけど繊細な気配りの出来るガーシュイン君がさりげなく手を引っ張っていくような感じで・・・。

 うーん、書いていて恥ずかしいけど、この程度の話でも飲み会だと通用します(笑)。みんな酔ってますしね。みんなで楽しく、ああだ、こうだと言いながらワインを飲むのはとても楽しいですねー。

 僕たちソムリエにとってシャブリの味をイメージできるかどうかはとても大切なことだと思います。シャブリは辛口白ワインの典型です。

 生産者による味わいの違いは決して小さくないのですが、よく出来たシャブリにはいつも共通した特徴があります。まず柑橘系を中心としたフレッシュでさわやかな香りや味わいがあること、そして、それに伴うかのようにフレッシュで切れ味鋭い酸味があることです。

 逆に言えばこういった印象がまったく感じられないシャブリはシャブリらしくない訳で、シャブリでなくてもいいわけです。2003年というヴィンテージはシャブリにとってすごく難しかった年で、今書いたような個性が少し希薄な年でした。そのため、少しいつもと違うシャブリが出来たのですが、そんな年でも次に書く個性は、素晴らしい生産者である限りあまり変わりません。

 それがミネラル感です。

 ミネラルって何ですか?とよくきかれるのですが、ミネラルというのはフランスワインでは特に重要なものです。同じシャルドネでもムルソーとシャブリでは明らかにミネラル感が違うのです。

 その違いはおそらく土壌にあるといわれています。シャブリの土壌はキンメリジャンといわれる石灰岩質の土壌で、石をなめたような感覚、火打石のような香りとか言われます。面白いのはキンメリジャン土壌はサンセールという土地にも広がっていて、そこにはシャルドネではなくソーヴィニョン・ブランという品種が植えられているのですが、シャブリとサンセールは品種の力を超えてよく似ているのです。

 これがテロワールといわれるもので、品種が違っても同じような土壌で、日当たりや温度なども近いと、品種が同じもの同士よりも味わいとして似てきてしまうわけです。

 シャブリのキンメリジャン土壌というのはある意味、テロワールを語るのに最もわかりやすい例かもしれません。

 とはいうものの、いざシャブリを飲んでみると、そんなことはさておきという気分になります。あのさわやかでキリリとした印象の中にある旨みや味わい深さは、“うーん、うまい”と思わずうなってしまいます。食事もいろいろなものにあうし、実は一本で大満足なワインでもあります。

 今日の晩酌はシャブリにしようっと。

 一応、うちの宣伝もかねて、おすすめのシャブリを紹介しまーす。

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 今や大人気の生産者アリス・オリヴィエ・ドムールのシャブリです。自然農法ならではのシャブリです。“ああ、うまい”と、思わず言ってしまいます。ゆっくり飲むのがおすすめです。