Archive for the ‘日本のワイナリー’ Category

4
9 月

大善寺。

   Posted by: wine

 大善寺。

 

 西暦718年 甲斐の国に立ち寄った行基の夢枕に右手にぶどうを持った薬師如来が現われました。

 その夢に喜んだ行基はさっそく、夢に現われたお姿のままの薬師如来像を柏尾山大善寺に安置し、以後、薬園を作るなどして衆生の救済に務めました。

 その際、法薬としてぶどうの栽培を伝えたといわれ、その伝えられた葡萄こそが甲州種だといわれています。

 

 また、甲州種の遠いご先祖様は中国の葡萄、蒼蒼龍(漢字これであっているのかな〜?)だと言われますが、一説には、行基の親は薬師だっと言われています。そんな縁もあって、行基は葡萄を手に入れ、大善寺に伝えたのではないかとも言われています。

 

 ロマンですねー。僕ずっと憧れていたんです。ここから日本のワインは始まった!うーん、グッと来ますね。 

 

 というわけで、見学です。

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 石段は結構急でびっくり。でも楽しかったですよ。きれいな庭園もあったし。

 満喫しました。

 動画も撮って、いろいろと映像もあるので、それはまた別の機会にアップしようと思います。

 

 は〜、楽しかった。さあ東京に戻りましょう。

 でも、その前に・・・・

 

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 山梨名物“ほうとう”と“馬刺し”。

 おいしゅうございました。

 

 これで、勝沼シリ−ズも終わり。お付き合いくださりありがとうございました。

 

 

 

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 赤です。

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 長野メルロー 2006

 シャトーメルシャン カベルネ・ソーヴィニョン・メルロー 2003

 桔梗ヶ原 メルロー シグネチャー  2004

 です。

 

 まず、長野メルロー 2006

 香りを一嗅ぎ。くんくん。

 もう日本のワインとか海外のワインとか、なかなかわかりませんね。カシスやブラックチェリーの香り。そして、スパイスや薫香。程よい樽香です。

 口に含むとボディーも十分に感じ、バランスが良く、余韻も長いです。

 決して力強く重いワインではありませんが、食事と楽しむには十分だし、ボルドーのジェネリックワインクラスの力は十分にあります。飲み疲れしないワインですね。

 

 次はシャトーメルシャン カベルネ・ソーヴィニョン メルロー  2003です。

 このワインは城の平のカベルネソーヴィニョン52%、桔梗ヶ原のメルロー48%のブレンドです。

 2003があまり天候に恵まれないために、こうなったそうです。

 しかし、これがなかなかどうして。

 一言で言えば、ボルドー マルゴー地区 グランクリュクラス 3級 レベルの味わいです。

 僕はジスクールを思い浮かべました。

 一緒に行った仲間、NさんとW氏。ともに大絶賛です。

 

 マルゴー地区のワインはパルメなどを除き、基本的にカベルネ・ソーヴィニョンのブレンドが多い地区です。しかし、そのやわらかくエレガントな口当たり、喉越しから、メルローを多くブレンドをしているかのように思われがちです。

 その優美さはおそらくテロワ−ルや醸造方法そして伝統から来るのでしょう。

 そして、このワインにも同様なやわらかさ・優美さを感じます。

 

 セパージュの比率から考えれば、シンプルにパルメ!という感じなんですが、僕には城の平のカベルネがあくまで主役であり、メルローはふくらみを与えることに主眼があるように感じました。だからジスクールかな〜という感じ。

 ともあれ、こういうワインが日本にあるんだ!と思うと本当にうれしくなります。

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 ところで、日本ワイン。赤の場合ですが、特徴的な香りがあります。僕もそれはいつも感じていたのですが、なかなか表現するのが難しかったのです。

 今回のテイスティングでNさんは、某友人の発言として、さつま芋をふかした香りあるいは焼き芋の香り。と教えてくれました。

 まったく同感です。

 僕も特に桔梗ヶ原メルロー 2002とか、今回の最初の二つには強く感じます。

 うーん。何の香りなんでしょうね。

 でも、確かにするんですよね・・・。

 

 

 

 さあ、トリです。 桔梗ヶ原 メルロー シグネチャー 2004

 香りを嗅ぐと・・・・。

 感動です。

 今までの日本ワインが決してたどり着けなかった境地にたどり着いたように感じました。

 繊細で複雑、はっきりとした果実味は感じるが決してパワフルではなく、緻密で鮮やか。

 おおお!すごい。

 

 僕が思うに、カリフォルニアであろうと、チリであろうと、ボルドーであろうと、はっきりとした美味しさに加え、エレガントであることは高級ワインの必須条件だと思います。

 でも、このエレガンスというものは、どう定義していいかわからないし、なんともあいまいなことばです。

 それに今言っているエレガンスはひょっとしたら、フィネスという言葉でも言い換えられるものかもしれません。

 だから、ことばで全て言い切るのは難しいけれど、シンプルにこのワインの香りを嗅いだ時、僕は最高級ワインを飲む心構えをしました。

 ある意味、ソムリエとしての条件反射というか、最高のワインが来るぞ!という予感というか・・・。

 この感じは今まで日本のワインで感じたことはありませんでした。

 

 ピュアなカシスの香りとピュレにしたカシスの甘い香りが混じりあう複雑な香り。グリーン系のスパイス感。複雑で抑揚のある香り。グラスから鼻を離すのがもったいないようです。

 果実味と軽いエーテル系の香り。そして、かめばかむほど味が出るような旨みのあるボディーと、程よい酸味。ワイン全体に張りがあり、継ぎ目がありません。しかも、やわらかい!スムーズに味が変化していきながらも、余韻では甘苦いタンニンとカシスのフレーバー、スパイス感がまたやさしく感じられます。

 うーん。困ったー。ちょっと感動して涙ぐんでしまいました。

 ・・・こんなすごいワインよくできたな〜。感動。

 ・・・・ぼーっ・・・(世界に浸る)

 ・・・(まだ浸る)

 はっ!!(目を覚ます。この間 約 1分)

  

 

 ところで、簡単にどちらがいいか言い切れないのですが、今回の2004のシグネチャーには、垣根仕立てのメルローが使われているそうです。樹齢が高い棚仕立ても十分魅力なのですが、エレガンスという観点から考えると垣根仕立てには特別な魅力があるそうです。(ビジットセンター所長 中園さんのお話を要約)

 

 かつて、このワインのコンサルタントでもあるシャトーマルゴーのポール・ポンタリエさんが次のようなことを言っていました。

 “テロワールという言葉には伝統と歴史をも含む。ボルドーには何百年ものワイン造りの歴史があり、それもまたテロワ−ル。だから日本は、とにかくワイン造りの歴史が足りない。作り続けていれば必ず良いワインが出来上がる。”

 

 棚作りから垣根作りへそして、その垣根の樹齢があがり、醸造のテクニックがますます進歩していく頃、日本はどんなワインを造るのでしょう。

 

 夢は広がります。

 

 最後にグラッパもいただきました。華やかないい香りです。

 IMG_3207.JPG(ちょっと画像がぼけてます。)

 

 今回のメルシャンさんの訪問はとても楽しい有意義な時間でした。

 技術面のことなどまだまだ教えていただきたいことはあるし、また行きたいです。

 

 ビジットセンター長 中園さんには本当にお世話になりました。親切丁寧な対応に感謝感謝です。

 この場を借りまして、心より御礼申し上げます。

 ありがとうございました。

 

 

 明日は、大善寺のことを少し。シリ−ズ最終回です(笑)。

 

  

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 さあ!いよいよテイスティングです。

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 白は

 2007 勝沼 甲州

 2007 甲州 きいろ香

 2007 甲州 グリ・ド・グリ

 2006 北信 シャルドネ

 です。

 

 勝沼甲州は、柑橘系の香り際立つ華やかな香。透明感のある酸に軽い苦味を伴った旨みとすっきりとした余韻。良質な甲州ワインの典型です。よく温州みかんの香りと例えられる甲州の典型香もはっきりと見つけることが出来ます。

 うん、美味しい!

 

 甲州きいろ香。

 2007年は美味しいワインのひとつの完成形ですね。かつてのヴィンテージではきいろ香といわれる特徴的な香があまりにも極端に目立っていたように感じていましたが、今回の2007年。

 メルカプトヘキサノールという物質、パッションフルーツやカシスの芽などといわれるソーヴィニヨン・ブランの特徴的な香をもたらすといわれている物質です。

 かつてこの物質が甲州種にも見つかり、その香を大切にしてワインを造ろうというプロジェクトが立ち上がり、そのプロジェクトの中心に今は亡き富永博士がいらっしゃいました。

 今回の2007は、あまりにも極端に目立っていたメルカプトヘキサノール(きいろ香)は、エレガントにやさしく香るのみ。ワイン全体の中で調和しています。

 一度飲んだら忘れられない印象を残すワイン。それが甲州 きいろ香です。

 

 さて、甲州 グリ・ド・グリ  です。

 甲州の様に軽くピンクのような灰色のような色合いをしたぶどうのことを“グリ系ぶどう”と呼びます。

 いわゆる白ぶどうよりも色素成分が濃く、タンニン分もまた多く感じるワインが出来るといわれています。

 グリ・ド・グリはその影響もあって、アンバーとトパーズが混ざり合った不思議な色合いのワインとなっています。

 このワイン、“ブルガリアンローズの香が特徴です。”という旨、営業に来ていただいたメルシャンの楠亀さんから伺っていました。

 ずいぶん昔に飲んだ時にはそんな香は・・・

 ああ!確かにありますね。

 エレガントで高貴な香。

 ブルガリアンローズはダマスクローズといわれる種で香油などに用いられる最も香り高いバラといわれています。

 このブルガリアンローズの香り、ワインの世界ではグランクリュ シャンベルタンを賞味する時に感じることの出来る香りといわれていて、今回グリ・ド・グリでこの香りが見つかるのはちょっとした驚きです。

(こんな言葉があります!“未来をバラ色にしようと思ったら、シャンベルタンのコップをすかして見るにかぎる。”A.デュマ 三銃士)
 

造り方にも秘密があるワインですが、とても興味深い味わいでした。 

 

 北信シャルドネ

 うん。このワインはまさに世界レベルのシャルドネと言っていいと思います。

 個性的な部分を上げるとスマートな酸味とボディーのバランスだと思います。

 ブルゴーニュとも新世界とも違う、この精妙なバランス。日本のワインは決してパワフルなほうには向かわない気がします。

 見事に完成したワインです。

 

 どれも美味しかったですが、マリアージュを考えるとまた面白かったです。

 日本の食材がやはりいろいろ浮かびます。はもやうなぎの白焼き、秋刀魚の塩焼きや鯵や鯛の干物。お豆腐にみょうが、そしてお寿司。特にコハダ!

 次から次へと浮かびました。

 釣りに行く機会があって、ワインをその場で飲むなら

 絶対、甲州!!!

 などと思っていました。

 

 明日は、赤ワインのテイスティングです。 

 

 

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31
8 月

甲州ぶどうの畑

   Posted by: wine

 メルシャンの歴史を勉強したあとは、試験用のブドウ畑を見にいきました。

 様々な種類のブドウ。

 手持ちの記録が少しの写真と動画しかないので、そのうちうまく静止画(写真)に切り取っていろいろとぶどう品種を紹介しようと思います。

 今日のところはこの写真を見てくてください。

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 甲州種の畑です。

 甲州は棚で栽培されます。基本的に病気にも強いしっかりとした品種なのですが、高温多湿で、土壌も豊かな日本ではぶどうの背丈を高くする、風通しのよい棚栽培のほうが伝統的に有利だと考えられてきました。

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 現在では垣根栽培の優位性に基づき、カベルネ種、シャルドネ種などで垣根栽培が増えてきましたが、まだまだ棚栽培は多いのです。

 

 そう。そういえば、いわゆる“食用ぶどう”、巨峰とかマスカットとか・・・ああいったものと、“ワイン用ぶどう”、ピノ・ノワールとかカベルネとか・・・一体どちらが甘いかご存知ですか?

 

 正解はワイン用ぶどうです。

 ワイン用ぶどうは食用ぶどうに比べると、果肉の体積に対し、皮や種が多いので、食べにくいことは間違いないのですが、こと糖度となると断然ワイン用ぶどうのほうが上。つまり、とても甘いのです。

  

 さて、その甘ーいぶどうから作った辛口の美味しいワイン。

 次回はいよいよテイスティングです。

 

  

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30
8 月

メルシャンの歴史

   Posted by: wine

 さて、今日はシャトーメルシャンの歴史です。

 いろいろなホームページで紹介されていますが、よかったらそちらもご参照ください。

 (おすすめのホームページはこちら) http://www.kirin.co.jp/about/area/kanshinetsu/yamanashi/0710katsunuma/index.html

 

 先ずシャトーメルシャンの歴史の概略です。

 

 メルシャンのそもそもは大日本山梨葡萄酒会社。この会社が1877年に創立され、二人の留学生、高野正誠、土屋龍憲がフランスに留学したことによって全てが始まりました。

 時は明治。殖産興業の時代。ワイン造りもその一環として立ち上がった産業です。日本が他の分野でもそうだったように優秀な若者をヨーロッパやアメリカなど先進国に送り込み、技術を学び、それを日本に持ち帰り、産業として花開かせる。

 ワインもまた同じ道をたどろうとしていました。

 しかし、ワイン。

 どうやらただの産業ではなかったようです。

 なかなかうまくいきません。

 気候が違う。土壌が違う。そして何より文化が違う。

 文化的産物としてあまりにも人の生活に根ざしたワインが、日本の地になじみ受け容れられるためには想像を絶する時間と努力が必要でした。

 

 長い道のりを経て、戦後第一号のブランドとして“メルシャン”は、1949年に生まれました。

 その後、国際的なコンク−ルなどで、何度も評価され、1970年にはシャトーメルシャンという名を冠しました。

 そして今ではワインファンなら誰でも知っている桔梗が原メルローや、甲州きいろ香などを生産しているわけです。

 歴史概略 終わり

 

 

 さて、資料館はこの建物です。

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 かつては醸造所として使われていた建物。どこか風情がありますね。

 そしてお隣には最古の醸造所の名残があります。

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 今では、公に寄付され、これから改修工事が進んでいくそうです。

 

 資料館の内部、入り口のすぐそばに明治の圧搾機があります。

 なんとこの圧搾機、留学した二人のメモを基に作成されました。

 そのメモが恐ろしく精緻で、びっくりします。

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 最初見ているときになんだかシャンパーニュの圧搾機っぽいなーと思っていたら、彼らの留学先がシャンパーニュだと教えていただきました。

 留学先は当然、ボルドーかブルゴーニュだろうと思い込んでいたので実に意外でした。

 

 資料館には他にもいっぱい面白いものがあるのですが、それらを見ていると先人たちのワインへの情熱を今でもひしひしと感じます。

 

 時々仕事をしているとあせりで気持ちがどうにかなりそうな時があります。

 でも、ワイン会の先輩たちの息吹を感じ、彼らの努力を思うと、気持ちが和らぎます。

 大丈夫だ!と理解することが出来ます。 

 

 この資料館には今でもカーブがあってワインを熟成させています。

 ひんやりとしたカーブが、ワインの健全な成長と熟成を約束するのです。

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 ゆっくりゆっくりワインは熟成し、ワイン文化もまた熟成していったのですね。

  

 

 明日につづきます。 

 

 

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