たまには、ワイン会のワインのことなど。。。
エスプリ・デュ・ヴァン主宰のワイン会は基本的に僕は料理。
ときどき様子を見に行っては、
“お客さん、楽しんでいるかなー”
という感じ。
とはいえ、テイスティングはしっかりとやっているので、ワインのクオリティーはチェックをしています。
ニコラ・ロシニョールのベストワインはこれ。
2005 Volnay 1er cru Caillerets ヴォルネイ プルミエクリュ カイユレ
基本的にCailleretsと言う畑は同じくプルミエクリュのchampansと並び、
ヴォルネイのプルミエクリュの中でも、1つ格が上とされています。
その理由の1つが、コンブランシアン(今は同名の村のことではないです)といわれるジュラ紀バス階の基盤岩。
ヴォルネイとムルソーの境あたりから顔を出すのですが、
その基盤岩はジュブレイ・シャンベルタンをコート・ド・ニュイで見られるもので、
その土壌にワインに見られるエレガンスの秘密の一端があると考えられています。
コート・ド・ニュイは北から南の縦軸でうねっていて
ジュブレイ・シャンベルタン村を頂点にして(背斜。地層の頂点)ゆったりと下に向かっています。
そのうねりの上に地層ができ、あるところは沈下、あるところは露出して(断層のことです)多様な地層を形成しつつも、
うねりのベースである基盤岩の1つであるコンブラシアンは、ニュイでは表層部に顔を出しているが、
ニュイ・サン・ジョルジュの先あたりで地中にもぐってしまいます。
(つまりコンブランシアン土壌の上に新しい土壌があって、深いところにコンブラシアン土壌があるということです。)
そして、それはヴォルネイあたりで顔を出す(ヴォルネイ向斜。地層の谷に当たります。)。
そのため、コート・ド・ニュイのワインとヴォルネイ以南のワイン例えばヴォルネイ、シャサーニュなどのワイン。
特に赤ワインとの比較においては、お互いの特徴が似てくるというわけです。
正直に言いますと、テイスティング上のこの仮説を僕はまったく信じていませんでした。
というのは、両者の比較試飲をしてもあまり近似性が感じられない。
やっぱり、北と南の天候の差のほうが大きいのかな・・・などと思っていました。
でも、今回のカイユレを飲んで、ああ、なるほど!と思えました。
褒めすぎ!と怒られそうですが、このカイユレ。
ミュジニーの芳香によく似ているのです。
シャンボールではなく、グラン・クリュ・ミュジニーです。
中盤から余韻にかけての味の構成は、まったく異なりますが、
最初の香りと口に含んだ少しの間はスミレと薔薇の香りの洪水。
予想よりも遥かに強い味わい。
まさにミュジニーです。
そうか、このことかー・・という感じでコンブランシアン説に深くうなずく僕でありました。
偉大なミュジニーの香りなどそうそうありませんしね、なるほどなーという感じです。
ま、とはいえ、コンブランシアン説なんて面倒くさい話は別にしても、
カイユレは絶品です。
赤く華やか。せつなくて、胸を締め付けられるようなブルゴーニュの官能の世界を
体験したい方には是非おススメのワインです。
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