シャトー・ル・パンについて 3 ~テイスティング~
さて、テイスティングです。
先ずは1992のル・パンから。
世間的な評価から言えば92のル・パンはあまり良いヴィンテージとはいえません。
そのため、開ける前には多少心配がありました。
抜栓・・・。
杞憂に終わったようです。
柔らかいながらも、はっきりとしたトーンで薫る芳香。
秋の森の香りです。
枯葉や腐葉土、トリュフ、松茸、森を吹き抜ける柔らかな秋の風。
ああ、ポムロールだ。。。
もう一度ゆっくりとグラスに鼻を近づけます。
ドライフラワー、セミドライのイチジクやアンズの香り。
熟成に由来する醤油のような香ばしい薫り。
味わいはやわらかく、芳醇。
決してパワフルなワインではありません。
優美でやわらかいワイン。
ペトリュスの壮麗で迫力のある骨格ではなく、
ブルゴーニュ的な端正な一本のピンと張った線のような骨格。
抑揚のあるボディーをまとったしなやかで品のある面持ちの味わいです。
余韻は長く、30秒をはるか超えていました。
きっといい熟成をしたのですね。
とても幸せな体験でした。
続いて、2005/2006のル・パン セカンドです。
このワイン。
譲っていただきた時に、デキャンタージュをして1時間待って欲しい・・
とティアンポンさんから言われたそうです。
抜栓した瞬間。
“なるほど!閉じている。”
このワイン会に参加しているみなさん、そんな印象でした。
というわけでグラスに注いで、ゆっくりと変化を楽しみます。
麝香のような、黒蜜のような、そんな香りの裏に何かが潜んでいる気がします・・・。
抜栓して、30分も過ぎた頃でしょうか。
だんだんと香りがほどけてきたようです。
カシスやブラックチェリーなどの果実の香りがしてきます。
まだまだ軽い香りなのですが、“らしさ”が見えてきました。
(右側がセカンド、左が92ル・パンです。)
ところで、グラスに注がれたル・パンのセカンドは中央に黒みを帯びたルビー。
黒と赤をあわせた、艶めかしい色合いのルビーでした。
92のル・パンがブルゴーニュの要素をもったワインであったように、
セカンドもそんな要素を持っているようです。
さて、さらにしばらくたった後、墨やヨードのような複雑さが香りに現れます。
口に含むとタンニンは滑らかでこの点はいかにもメルローらしい感じ。
そして、何か口の中がポーッと熱くなるような感覚があります。
コート・ロティーの生産者ガングロフのトップキュベ“セリーヌ・エ・ノワール”
ジュブレ・シャンベルタンのクロード・デュガの村名クラス以上のワイン
南フランスのフォジェールで素晴らしいワインを生み出すレオン・バラルの“ヴァリニエール”
フランスの様々な土地の素晴らしいワインを生み出している生産者のワインが想起されます。
確かに鉄分を含んだ土壌という共通点もあるようですが、何でしょう?この感じ・・・。
ル・パン セカンドの香りは更に発展し、リコリスやスターアニスなどポムロールらしい香り。
そしてイタリアンパセリやチャ-ビルなどのハーベイシャスな世界も現れてきました。
シンプルにおいしいワインではありましたが、真価を見せるのはこれからですね。
でも、こんな貴重なワインをテイスティングできて、本当にありがたいことでした。
今年のひとつの目標であったル・パンのテイスティングはこうして達成できました。
とても幸せな経験で、美味しかったのですが、いろいろな ? を感じたことも事実です。
“ああ、何もわかってない・・・・”
なんだか、そんな気持ちになりました。
ワインとのお付き合いはこれからもずっと続いていきそうです。
“本当に何にもわからない・・・。”
そんな、自分への気づきがありました。
実はこの会はお師匠である平野さんを始め、平野さんのワイン教室参加者の方々も多く参加されたワイン会。
こんな素晴らしいワイン会を企画していただいた平野さん。
そして、ワイン会への参加という形で、この会を成立させていただいた皆様に、感謝!!
とっても幸せでした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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シャトー・ル・パンについて 2~ル・パンのセカンド~
この何も書かかれていない瓶。
話は数ヶ月前にさかのぼります。
お師匠の平野さんは、フランスを訪ねていました。
いろいろなところを巡り、ル・パンを観にいった時のこと。
偶然自転車で通りかかった男性に声をかけられます。
“何をしているんだい?”
ル・パンを愛してやまない自分の情熱を説明し、
“今も友人(こちらも僕のお師匠西沢さん)を連れて、ル・パンを観に来ているんだ。”
と、伝えました。
すると、その男性。
“じゃあ明日もう一度おいでよ。ルモンタージュだから・・・・”
彼は、ベルギー人であるジャック・ティアンポンの友人で、
収穫と醸造の時期だけに手伝いに来る方で、普段は劇場の支配人をしているのだそうです。
“芸術とワイン造りには共通性がある”
とは彼の弁です。
さて、突然の訪問が決まり、ドキドキのお師匠一行。
翌日、ル・パンのシェをたずねると両手を広げ、迎えてくれたのはジャック・ティアンポン。
ルミュアージュの忙しい中、快く迎えてくれたのです。
平野さんは、今までル・パンを強く愛してきたこと、幾度と重ねてきたテイスティングの中、
ル・パンこそ、“ボルドーとブルゴーニュの総和”であると考えていることを伝えました。
あわただしい醗酵作業中の訪問でしたが、ジャックさんはその話を聞き、
ル・パンについていろいろと教えてくれました。
帰り間際、ジャックさんから呼び止められました。
市場には決して出ることはない、自分と友人のためのルパンのセカンド。
“05と06のブレンドだよ。”
平野さんは大切に持ち帰ってきてくれました。
ポムロールと書いてある上に05、06と書かれているのが見えますでしょうか??
紛れもない本物です。(ジャックさんが笑いを狙って、ムートン・カデを入れていたら面白いですけど・・)
いよいよ抜栓
綺麗に取れました。
さて、いよいよ、ル・パン92とあわせてテイスティングです。
続きはまた明日。
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シャトー・ル・パンについて
今年の念願であったシャトー・ル・パン。
ついに、飲みました。
念ずれば花開く!ですね。
さて、ル・パンについて。
年間500~600ケースしか作られない、入手困難を極めるこのワイン。
(900ケースという資料もある)
生まれたのは、全所有者Madame Loubieが亡くなり、
1979年にティアンポン家(Jacques Thienpont )が買収したことによって。
最初は本当に小さな規模から始まったシャトーです。
その後の成功は誰しもが知りうるところ。
ペトリュスを超える値段での取引。
樽内マロラクティック醗酵
ミシェル・ロラン
ガレージワインの元祖
etc
ル・パンを無視することは誰もできなくなりました。
ボルドーに行ったときル・パンのシャトー訪ね、畑を少しだけ観にいきました。
本当に小さな建物で、シャトー名の起源となった松ノ木(松はフランス語でPIN)が生えています。
でも、ほんとうにそれだけ。
世界中を熱狂させるワインがこんなにおとなしく、かわいいところから生まれることに
なんとも不思議な思いを抱きました。
畑の大きさは約2ヘクタールでメルローが92%、カベルネ・フランが8%で植えられています。
ワイン自体はほぼ100%メルローで作られるようで、世界中がメルローブームになったとき、
火付け役はまさにル・パンでありました。
さて、いよいよテイスティングですが、今回はもう一つ凄いものがあるのです。
市場には決して出ることの無い シャトー・ル・パンのセカンド 05/06 です!!
続きはまた明日。
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テイスティングとラデュレの日
突然ですが、東銀座の歌舞伎座です。
立派な建物ですね~。
題名とまったく関係のない展開ですが、東銀座にはビレッジセラーズというインポーターがあります。
定例試飲会と題し、なかなかのワインの試飲が行われます。
というわけで、歌舞伎座そばにある会場で試飲をしてきました。
今日のテーマはオレゴンのアイリー・ヴィンヤーズとオーストラリアのヤラ・イエーリング。
どちらもピノ・ノワールの名手として、歴史に名を残す素晴らしいワイナリーです。
ただ、今日出品されたワインは、まだ若すぎて酸味もタンニンも厳しく、果実味は閉じていました。
というわけで、
極上!
ということにはならなかったのですが、久しぶりに二つのワイナリーのワインに出会えて、
とてもうれしく思いました。
ヤラ・イエーリングの熟成したものには何度となく感動したものです。
ああ、懐かしい!!
(DRCとよく似ている!と、しばしばお師匠さんからブラインドで出していただいたのです。)
試飲が終わった後、今日はラデュレでマカロンとケーキを買いました。
(ちなみに、銀座の三越2階にあります。)
(相変わらず混んでいます。)
パリの本店で感動して以来、久しぶりのラデュレです。
今日買ったのは
ご存知 “イスパハン” バラの香りのマカロンをベースにしたケーキです。
“サントノレ・ローズ” イスパハンの豪華版みたいな感じ。
そして、
(マカロン 色々 僕はショコラが好き)
お味のほうは・・・
極上!
やっぱりラデュレは大好きです。
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